現状として、男性介護士に対する需要は大きなものがある。まず介護の仕事を行う時には介助したり、支えたりする力が必要となってくるため、男性の需要は大きくなってくるのだ。高齢者を入浴させるためには、体を支えたり移動させたりする必要があるが、特に自分で体を動かせない高齢者に対してはスタッフがフォローを行わなければいけないのである。介助したり、移動させたりする場合には女性より筋力の強い男性に適した仕事となるだろう。
また、高齢者によっては徘徊を行う癖を持っている方も存在している。知らない間に出て行ってしまうと思わぬ事故になりかねないため、外に出ていくのを防止しなければならないだろう。言葉で高齢者に説明しても理解してもらえないこともあるため、どうにか防がなくてはならない。また、外出防止のための監視体制を強化していても、スタッフの目が届かない状況で出て行かれた場合、どうにも対策の取りようがなくなってしまうのだ。こういった高齢者の不穏な行動を見つけた時に引き留める役割として、男性介護士の需要は大きくなってくるのである。外に出ないように説明をしても、高齢者が理解できず暴れ出してしまった時に、行動を抑え、落ち着かせるためにも女性だけでなく、男性の力が求められるのだ。男性は介護の世界では欠かせない即戦力になってくるが、仕事の内容と給与のバランスのとれた職場を見つける必要も出てくる。現状として給与の問題を解決するためにも、待遇や条件の優れている職場を見つけることが大事だ。